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連作交響詩≪わが祖国≫ 第2曲 より『モルダウの流れ』歌詞と解説(作曲:ベドルジフ・スメタナ)

Bedrich Smetana  “DIE MOLDAU” (VLTAVA)  《MÁ VLAST》

 

解説

1526年以降オーストリア支配下にあったチェコスロバキア(当時のボヘミア)は、ドイツ語が公用語とされ、 チェコ語は話すことすら禁じられていました。
「モルダウ」 は、ドイツ風の呼び方であり、チェコ語では 「ヴルタヴァ」 といいます。
祖国への愛がこめられた 『我が祖国』 は、民族の独立を目指すチェコの人々の精神的な支えとなり、
1946年以降、スメタナの命日にあたる5月12日に開催される 「プラハの春音楽祭」 では 『わが祖国』 全6曲の演奏で幕を開けるのが習慣となっています。

1874年12月8日、聴覚を失い、絶え間ない耳鳴りと頭痛に苦しめられるなかで完成されたヴルタヴァ(モルダウ)は
1875年4月4日、病めるスメタナのためにモルダウ河の中洲のジョフィエ島で催された演奏会にて 「ヴィシェフラド」 とともに初演されました。
全6曲通しての初演は1882年11月5日、プラハにて。各曲のタイトルは以下のとおりです。
第1曲 ヴィシェフラド(高い城)・・・モルダウ河畔の岩山の名称。チェコ建国の女神リプシェの夫であるプシュミスル家の居城。
第2曲 ヴルタヴァ(モルダウ)・・・プラハを通り抜ける河。源流から大河に至る流れを風景、生活、心情を描きながら表現。
第3曲 シャルカ・・・恋人に裏切られた女戦士シャルカが復讐するチェコの伝説。
第4曲 ボヘミアの森と草原から・・・自然の美しさを讃えている。
第5曲 ターボル・・・チェコ人の独立のために根強く戦ったフス運動が起こった町。
第6曲 ブラニーク・・・ターボルに近い、ボヘミア地方の東の方にある山。チェコの勇士達が眠っており、危機に瀕した時に彼らがよみがるという伝説がある。

第2曲、ヴルタヴァ(モルダウ)のモチーフは、
最初の源流~第2の源流~森の狩~村の婚礼~月の光と水の精の踊り~聖ヨハネの急流~ヴルタヴァの力強い流れ~ヴィシェフラドの主題 となっています。
ヴィシェフラドの主題は他の曲でも使われており、ボヘミアに独立と繁栄の日が来ることを願うスメタナの深い思いがこめられています。
なお、「モルダウの流れ」 は、「モルダウ」 の最初の源流と第2の源流の部分に歌詞をつけたもので、いくつかの日本語歌詞があります。

 

 

岡本敏明 作詞



ボヘミアうるおす河よ
豊かな流れ モルダウ
曠野(ひろの)にささやく水に
光はおどりきらめく
わが故郷(ふるさと)の町めぐり
わが故郷の森すぎて
踊りながら 歌いながら 夢のせて

※ ボヘミアうるおす河よ
   豊かな流れ モルダウ

古城のかげをうかべては
ありし昔をなつかしみ
踊りながら 歌いながら 夢のせて

※ くりかえし
 

 


 野上彰 作詞

 


水上(みなかみ)は遠く 遙か
豊かなる河 モルダウよ
月影は森を照らし
秋風 岸をそよぎゆく
雁(かりがね)の声に こだまして
泡立ち流るる 水の音
霧とくだけ 花と散りて 流れゆけ

※ 水上遠き ボヘミアの
   なつかしの河 モルダウよ

舟人の歌は 星青く
たゆとう波間に浮かびつつ
遠き夢の 君がもとに 流れゆけ

※ くりかえし

 

 

 岩河三郎 作詞


なつかしき河よ モルダウの
清き流れは わが心
うつくしき河よ モルダウの
青き水面は 今もなお
流れにやさしく 陽は注ぎ
さざなみはいつも 歌うたい
岩にあたり しぶきあげて 渦をまく

豊かな流れよ モルダウの
広き水面は 今もなお
春には岸辺に 花開き
秋には黄金(こがね)の 実を結ぶ
愛の河よ しぶきあげて 流れゆく

豊かな流れよ モルダウの
広き岸辺に 狩をする

今日も響く 角笛高く
人は駆ける 獲物求めて
銃(つつ)の音は 森にこだまし
岸辺に湧く 喜びの歌
ラララララ ラララララララ

月の出とともに 村人は
今日の恵みを 祝い踊る
なつかしき河よ モルダウの 岸辺には
豊かな幸(さち)が 満ちあふれ
人の心は いつまでも
この河の 流れと共にゆく
わがふるさとの この河モルダウよ
わがふるさとの この河モルダウよ

 

 

 

 


植村敏夫 作詞


※ ボヘミヤ平野を 永久(とわ)に
   青く潤し ゆるやかに
   流れる川こそ 永久に
   わが故郷(ふるさと)の 誇るもの

流れる川こそ 麗しき
我らが生命(いのち)の モルダウよ
水清き 川の流れ 懐かしや

※ くりかえし

わが故郷(ふるさと)の 誇るもの

 

 


平井多美子 作詞 


※ ボヘミアの川よ モルダウよ
  過ぎし日のごと 今もなお
  水清く青き モルダウよ
  わが故郷を 流れ行く
  若人さざめく その岸辺
  緑濃き丘に 年ふりし
  古城は立ち 若き群れを 守りたり

ボヘミアの川よ モルダウよ
わが故郷を 流れ行く

※ くりかえし

やさしき流れ モルダウよ
光り満ち わが心にも 常に響き
永久(とわ)の平和を なれは歌(うと)う
たたえよ 故郷の流れ モルダウ