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『スケーターズワルツ 作品183』解説(作曲 E.ワルトトイフェル)

「スケータズワルツ」は1882年に作曲されたワルトトイフェルの最高のヒット作です。原曲は管弦楽ですが、ピアノ曲としても人気があり、おさらい会などでよく演奏されます。

日本人にとってワルトトイフェルは、この「スケーターズワルツ」ただ1曲(他にも『女学生』という名曲も有)によって、格別の親しみを抱かれている作曲家である、ともいわれていますが、19世紀後半のヨーロッ
パにおいては最大のワルツ作曲家でカリスマ的人気指揮者でした。

彼が生涯に書き残した作品は、ワルツ、ポルカ、ガロップなどの舞踏音楽を中心に約300曲にも及びます。数作書いたオペレッタは一般の人気を得ることはできませんでしたが、この『スケーターズワルツ』を
筆頭に、ワルツは国境や階級を超えて愛好され、シュトラウス・ファミリー以後、最大のワルツ作曲家と呼ばれていました。

作品はシュトラウス・ファミリーの精妙で多彩な書法に比べれば、単純(付点2分音符、2分音符が中心)ですが、大らかで優美、親しみやすい美しいメロディが特徴です。

19世紀後半のパリ上流階級で、ワルツに劣らず流行していたのがスケートだったそうです。この穏やかなメロディに乗ってスケートをする人々が容易に想像できます。永遠に冬の定番音楽でしょう。

この曲はワルトトイフェルのワルツの書法を端的に示したもので、ウィンナワルツと同じように数種類のワルツで構成されています。

◆曲の構成

ホルンの吹奏による冬の日の戸外を思わせるのどかな序奏

今、流れてる穏やかで優美な第1ワルツが始まる

それに力強さが加わったのが第2ワルツでジャンプ姿が目に浮かぶ

腰に鈴をつけて滑る人の姿を現した間奏を挟んで、第1と同じ趣の
歌謡的な第3のワルツ

情感豊かで美しい第4のワルツ

短いカデンツを挟んだコーダは第1のワルツの再現で、最後は力強く
華麗に閉じられる

◆エミール・ワルトトイフェル(1837-1915)

フランス生まれの作曲家・指揮者・ピアニスト。

父と弟はヴァイオリニストでダンス音楽の作曲家、母もピアニストという音楽一家。
母親からピアノを習い始め、パリ音楽院で学ぶ。


1865年にナポレオンⅢ世のユジュニー王妃付のピアニスト兼宮廷舞踏会の音楽監督に迎えられて本格的な活動を始める。

1870年の革命によって帝政が崩壊したのを契機に、指揮者や作曲家として専念し、ヒット曲を生み出していった。

最初の成功作は1874年10月にロンドンで初演したワルツ『マノラ』。


その後パリとロンドンを中心に、ウィーン、ベルリン、ニューヨーク等で、オペラやバレエ、自身の舞踏音楽を指揮(特に舞踏会では花形指揮者)して国際的名声を獲得した。