キャンディーズ『年下の男の子』にまつわるエピソード

『あなたに夢中』でデビューしてから約1年半。その間『そよ風のくちづけ』『危い土曜日』『涙の季節』と、4枚のシングルレコードを発売しましたが、まだヒットに結びつかなかったキャンディーズ。多少の焦りも生まれてくる頃でしょうか。「今度売れなかったら事務員にしちゃうよ!」と脅かされ 、「頑張りますから事務員にはしないで下さい」と手紙を書いてスタッフの机の上に置いたというのもこの頃の逸話です(実際、この頃ナベプロ内ではキャンディーズを解散させてスーちゃんをソロデビューさせるという話も出ていたそうです)。「そろそろなんとかしなきゃ」というのがキャンディーズ、スタッフの共通の思いでした。

そこで大きな決断をします。それまでの4曲ではスーちゃんがリードボーカルをとってきましたが、ここでランちゃんにチェンジ。それに伴い並び順も左からラン・スー・ミキだったのを、ミキ・ラン・スーに変更。

そして肝心の曲は作曲家・穂口雄右氏の渾身の一作『年下の男の子』に決定。前半はランちゃんのソロ。サビのユニゾン部分もランちゃんのボーカルが前面に出るようにし、スー・ミキはバックを固めます。

レコーディングも大変でした。深夜にようやく唄入れが終わり、3人は帰宅。しかしディレクターやエンジニアがチェックをしているとどうしても気になる箇所が。このためせっかく帰宅したばかりのランちゃんが呼び戻され、一人で録り直し。朝までかかってようやく完成したのでした。

こうして発売された『年下の男の子』ですが、これが的中!
歌詞とランちゃんの「お姉さんっぽさ」が見事にマッチして人気に火がつき、オリコン9位の大ヒットに繋がりました。大晦日には『年下の男の子』でNHK紅白歌合戦に初出場も果たし、トップアイドルとしての地位を確立します。

その後、ライブ等で唄うたびに本人達も強調していたように、まさしくキャンディーズの転機になった曲でした。

懐メロ特集の番組などでキャンディーズが紹介される時に流されるVTRもこの曲を唄っているシーンが多いように思われます。やはりキャンディーズの代表曲なんですね。あの腰に両手を当ててリズムを取りながら唄う振付も、とてもキュートで大好きです(^^)。